住宅というハードで健康に寄与出来るのはわずか-Ⅳ
断熱材は熱伝播遅効型熱吸収材料であり、つまり蓄熱することで熱の伝わりを遅らせる。その性質によって、断熱性能を高めれば高めるほど蓄熱量が増え、冷めにくくなる。
そして、温暖化に伴って気温が上昇していく。
その結果、冷房を使用する時間や機会が増えていく。
皆さんは、汗をかけない、かきにくい若者が増えているのをご存じでしょうか。
何故なのか。それは乳幼児期に冷房の効いた空間で過す機会が多いためです。
汗をかくための能動汗腺が発達するのは、およそ3歳まで。その期間に汗をかく機会が少ないと、能動汗腺の発達が不十分となり、汗をかけない、かきにくい体質となってしまうのです。
そして、その体質は一生涯続いていくのです。
汗をかけない、かきにくいということは、熱中症になりやすいだけではなく、低体温にもなりやすく、そのために免疫も低下するといわれているのです。
いくら冷房効率が良い家とは言っても、冷房前提の住環境が乳幼児にとって好ましいこととは言えないのです。
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