断熱材と輻射熱(放射熱)の相性
暑さ対策(寒さ対策)として一般的に使われている断熱材は、輻射熱にどの程度の効果が見込めるのでしょうか。
断熱材はそう呼ばれてはいますが、熱伝播遅効型熱吸収材料です。
断熱材と呼ばれている通称から勘違いされ易いですが、決して熱を断つことが出来る材料ではありません。
熱を吸収することで、熱の伝わる時間を稼ぐ、遅らせるという材料なのです。
そして、下方向への熱移動において93%を占める輻射熱(放射熱)のなんと90%程度を吸収し、やがてその熱を放射します。
反射(熱を断つ)出来るのは10%程度であり、輻射熱のほとんどを断つ(本当の意味での断熱)ことが出来ないのです。
また、断熱性能を上げるということは、吸収する熱量を増やすということであり、熱が伝わるまでの時間を稼ぐということに過ぎないのです。
更に吸収する熱量が多いほど、陽が沈んでから冷めにくいということとなりますので、屋内の熱帯夜化を助長するということにもなってしまいます。
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