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進む温暖化で高まる熱中症のリスクと冷房の弊害(人と建物は温暖化にどのように適応していけば良いのか)⑬

2021-04-12
ブログ
山崎

上昇する気温

2020年8月11日には、佐野で県内観測史上最高気温となる39.8℃を記録しました。

かつては日本国内での40℃越えは数十年に一度くらいの出来事であったのに、最近では40℃超えも当たり前のようになってきました。

2020年2月13日には、南極の気温が初めて20度を超え、観測史上最高となる20.75度を記録しました(シーモア島)。

また、2020年7月25日には北極圏スバルバル諸島で、観測史上最高となる21.7度を記録しました。

7月20日付の英科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジには、気候変動によってホッキョクグマが2100年までにほぼ絶滅するという論文も発表されました。

欧州とロシアの研究チームは、北極圏を含むシベリアの今年1月から6月までの気温が、地球温暖化が原因で30年間の平均を5度上回ったと発表しています。

しかも、シベリアの永久凍土が溶けることにより、地中のメタンガスが放出され、温暖化が加速する恐れも指摘されています。

 

気温が高くなれば、冷房の使用頻度が高くなります。同じ室内気温に冷房するにも、外気温が高くなれば冷房負荷が高まります。つまり、電気をより多く使用することになります。

日本の電気の多くは、火力発電によってつくられています。ということは、使用電力量が増えれば、温室効果ガスの排出量が増えるという悪循環に陥ってしまいます。

更に、電力需要のピークである夏の消費電力が増え、電力需要の谷と山(ピーク)の差が拡大することで大規模停電のリスクが増し、冷房病のリスクが益々高まるという悪循環も招きます。

このような面からも、進む温暖化の中でいかに冷房使用頻度を抑えられるかという、一見矛盾する難題とも思える課題をどうクリアしていくかが重要なのです。

 

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