木材は製造(加工)過程において、金属と比べてエネルギー(電力)消費が少なくて済みます。電気の多く(80~90%程度)は、化石燃料を燃やすことで得ています。
製造過程で使う電力が少ないということは、製造過程で放出する温室効果ガスであるCO2も少ないということです。
その放出量は1㎥あたりで、鉄の約1/350、アルミの約1/1400と、極めて小さい数値となっています。
また、木材はその中にCO2の元となる炭素を貯蔵しています。なんと、1㎥あたり250㎏もの炭素が貯蔵されているのです。
更に、木材が蓄えたCO2のほとんどは、加工後も保持されます。
現在の日本は、約2300万ha程度の森林を抱えており、その内の約1030万ha程度が人工林となっています。つまり、日本の森林の約45%は人工林となっているのです。そして、人工林に生えている木のほとんどが樹齢40年以上となっており、伐採時期を迎えています。
木がCO2を吸収する大部分は生長過程においてなので、人工林を伐採し、木材として炭素を蓄え、そしてまた植樹するというサイクルが、地球温暖化防止に貢献することとなります。
また、定期的に間伐を行わなければ、森林が荒れることとなってしまいます。
もちろん、残された自然林は大切に保護していかなければなりません。ただ、既に人の手が加えられ、人工林となっているところは、地球温暖化防止のためにも、環境保護のためにも、林業に携わる方々のためにも、伐採と植樹をバランスよく進めていくことが必要ではないでしょうか。
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