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なぜこのような大きな温度差が生じるのか(どのように熱移動を防ぐのか、寒さ対策暑さ対策の基本)

2025-10-22
WEBセミナー
山崎

 

1)熱は高いほうから低いほうへ移動する

熱は高いほうから低いほうへと移動します。

そして、熱が移動するに伴って、湿気も移動します。

ですので、湿気も温度が高いほうから低いほうへと移動します。

北側の窓が結露しやすいのは、温度が低くなりがちな北側のサッシのガラスやフレームに、湿気が集まってきて冷やされるからです。

 

2)熱移動の3要素(3原則)

熱は高いほうから低いほうへ移動します。

そして、熱は3つの要素によって移動します。

それは「対流」「伝導」「輻射」という要素です。

これを熱移動の3要素(3原則)といいます。

対流は空気などが動くことで熱が移動するもので、対流による熱移動を利用している代表的なものが、ドライヤーやエアコンです。

伝導は物質と物質が触れることで熱が移動するもので、伝導による熱移動を利用している代表的なものが、アイロンや湯たんぽです。

輻射の代表的なものは、太陽から降り注ぐ赤外線です。

ただし、赤外線自体は熱くありません。赤外線が様々な物質に当たることで、その物質の分子を高速に振動させ、熱を発生させます。

その原理を応用したのが電子レンジです。

 

3)原子(分子)のこと

ここで、原子と分子についておさらいしておきましょう。

全ての物質は原子から出来ています。もちろん人体もです。

原子のまん中には原子核があって、その周りを電子が取り囲んでいます。

原子核は単に核ともいい、原子の中心に位置する非常に小さい塊で、核を構成する陽子と中性子等を核子といいます。

原子核は陽子の数に応じたプラスの電荷を帯びていて、水素原子では陽子一個のみですが、それ以外の原子ではいくつかの陽子と中性子から構成されています。

そして、原子核の周りをマイナスの電荷を帯びた電子が回っています。

そして分子とは、原子が複数結合された物体で、物質の性質を失わないで存在しえる最小の単位(粒)のことです。

 

4)暑さ(寒さ)の原因は赤外線

赤外線とは780~10万nm(ナノメートル)の波長域の光のことで、強い熱作用があるという特長があり、このことから赤外線は熱線とも呼ばれています。

太陽から降り注ぐ赤外線の量によって気温が左右され、赤外線の量が少なければ気温は下り、赤外線の量が多ければ気温は上昇します。

そして、赤外線は波長の長さによって近赤外線、中間赤外線、遠赤外線の3つに分類されます。

 

5)でも赤外線そのものは熱くない

赤外線が暑さの原因であるものの、赤外線そのものは熱くありません。

赤外線そのものが熱いのであれば、太陽に近いほど暑いはずです。

しかし、実際は高度が高いほど、気温は低くなります。

では、なぜ赤外線が暑さの原因であり、熱線と呼ばれるのでしょうか。

それは、赤外線によって輻射熱が発生するからです。

 

6)日向と日陰(輻射熱を実感しやすい状況例)

気温30℃の時に、直射日光の当たる場所にいるとすごく暑く感じます。

しかし、日陰に入ると涼しく感じます。

体温が36.5℃だとすると、気温はそれより低い温度なので、本来であれば涼しく感じるはずです。

それでも暑く感じるのは、太陽の日差しが身体に降り注ぐ(当たる)ことで、輻射熱の影響を受けているからです。

 

7)お風呂の30℃はどう感じる?

同じ30℃でも、湯温30℃のお風呂に入ったらどうでしょうか。

寒く感じることでしょう。

なぜでしょうか。

湯船に浸かった状態では、身体とお湯が直接接しているので、その際に感じる熱移動は伝導熱です。

そして、熱は高い方から低いほうへと移動します。

体温は36℃程度。

すると、身体の熱がお湯のほうへと移動する、つまり、体温が奪われるので、寒く感じるという訳です。

 

8)熱移動の3要素の割合

太陽から降り注ぐ赤外線によって発生する輻射熱が、暑さ(寒さ)に大きく影響を及ぼしていることをご理解いただけたことと思います。

では、熱移動における3要素の割合はどうなっているのでしょうか。

熱移動に関する研究が進み、熱移動に対して輻射によるものが75%程度を占めるということが公となり、現在では諸研究機関の統一見解となっています。

一方で、伝導熱は5~7%にしか過ぎません。

また、下方への熱移動のほとんど(93%)を輻射熱が占めています。

 

9)輻射熱と断熱材

暑さが厳しいときには、例え高断熱住宅でも建物内の温度は相当に上昇します。

そして、日が沈んでからは、外はそれほど暑く感じないのに、建物内は暑いままということが起こります。

何故なのでしょうか。

その原因は、断熱材と輻射熱の関係にあります。

断熱材は輻射熱の90%程度を吸収し、やがて放熱します。

断熱材が反射出来る輻射熱は、10%程度に過ぎないのです。

つまり、熱移動において多くを占める輻射熱の移動を、防ぐことが出来ないということです。

実は、断熱材は「熱伝播遅効型熱吸収材料」です。つまり、熱を吸収することで、熱が伝わる時間を遅らせるという材料なのです。

ということは、断熱性能を上げる、高断熱にするということは、吸収する熱量が増えることとなり、冷めにくくなるということでもあるのです。

だから、日が沈んだ後は、無断熱の外のほうがよっぽど涼しいとなるのです。

 

10)建物内の暑さはどこから

暑い時期は、太陽高度が高くなります。

では、一番日中が長くなる夏至を例にとってみますと、建物のどの面が多くの直射を浴びているでしょうか。

グラフから、圧倒的に水平面が多いことが分かります。

水平面を建物に当てはめてみると、屋根面ということになるでしょう。

つまり、屋根が大量の赤外線(熱線)を受けるということです。

以外に思われるかも知れませんが、南面は少ないのです。

ですので、暑さ対策としてよく言われている軒を多めに出すという対処方法は、かなり限定的となります。

このデータから、暑い時期に建物内に移動してくる熱の多くは、屋根面から来ていることが分かります。

 

11)上から下に移動してくる熱の再確認

暑さの原因の多くが上、つまり、屋根面からくるということが分かりました。

次に、上から下に押し寄せてくる熱の種類にあらためて着目しましょう。

熱は、熱移動の3要素(3原則)の何れかで、移動します。

そして、それは「輻射熱」「伝導熱」「対流熱」の3つです。

では、上から下に移動する熱の3要素の割合は、どうなっているのでしょうか。

実に93%を輻射熱が占めています。上から下に移動する熱のほとんどが、輻射熱によるものなのです。

ということは、暑さの原因の多くは、上からくる輻射熱であることとなります。

ですので、この輻射熱の移動を如何に防ぐかが、建物内の暑さ対策の最重要ポイントなのです。

 

12)輻射熱の移動を防げる素材

建物が温暖化による気温上昇に適応していくためには、暑い時期に上から押し寄せる大量の輻射熱に対処することが不可欠であることを、ご理解いただきました。

そして、それは断熱材では難しいことも学んでいただきました。

では、どんなものが輻射熱に効果的なのでしょうか。

表から「銀」「金」「アルミ」が輻射熱の反射率が高い、つまり輻射熱の移動を防げる素材であることが分かります。

しかし、銀と金は高額なため、アルミが輻射熱の移動を防ぐ材料として、使われるようになってきたのです。

 

13)それは遮熱シートと呼ばれる

暑さの原因の多くが上、つまり、屋根面からくるということが分かりました。

次に、上から下に押し寄せてくる熱の種類にあらためて着目しましょう。

熱は、熱移動の3要素(3原則)の何れかで、移動します。

そして、それは「輻射熱」「伝導熱」「対流熱」の3つです。

では、上から下に移動する熱の3要素の割合は、どうなっているのでしょうか。

実に93%を輻射熱が占めています。上から下に移動する熱のほとんどが、輻射熱によるものなのです。

ということは、暑さの原因の多くは、上からくる輻射熱であることとなります。

ですので、この輻射熱の移動を如何に防ぐかが、建物内の暑さ対策の最重要ポイントなのです。

そして、それを実現出来るのが遮熱シートなのです。

 

14)アルミ遮熱シートの効果

では、アルミによる遮熱シートは、どの程度の効果があるのでしょう。

写真は、高性能断熱材で覆った箱と高性能遮熱シートで覆った箱の中にそれぞれ温度計を設置し、ストーブで至近距離から数時間熱をあてたものです。

箱の中の温度はいかがでしょうか。

これが高性能遮熱シートの効果であり、ストーブによる赤外線で発生する輻射熱が箱の内部、如いては建物の内部に移動することを防いでいる結果なのです。

一方、高性能とはいっても蓄熱材である断熱材は、時間がたてば熱が箱の内部に移動してきて、温度が上昇していくのです。

そして、断熱性能の違いとは、この熱が移動してくるに要する時間の違いなのです。

また、高性能な断熱材ほど蓄熱量が大きいので、冷めるのに要する時間も長くなるということです。

 

15)反射率に注意

アルミの遮熱シートにも様々なものがあり、輻射熱の反射率に差があります。

輻射熱の影響を極力防ぐためには、出来るだけ反射率の高いものを選択して下さい。

なぜならば、反射率1%の違いが、熱抵抗値に換算すると15%程度になるからです。

ですので、僅か1~2%程度の違いでも、選択の際には重要なポイントとなります。

本当に高性能な遮熱シートであれば、実に99%の輻射熱を撥ね返すことが可能です。

 

16)冷熱も撥ね返す

高性能遮熱シートであれば、セルシウス度(摂氏)でマイナスのような冷熱も高効率で反射します。

ですので、冷蔵倉庫や冷凍倉庫にも採用されています。

冷熱を高効率で反射することにより、冷熱の損失を大幅に減らし、ランニングコストを軽減します。

また、外部の熱は外部に、内部の熱は内部に撥ね返すので、外部の温熱と内部の冷熱が交わることも防げるので、結露防止にもなります。

 

17)建物内の暑さ対策に大きな効果を発揮

高性能遮熱シートを建物の屋根面に施工することで、暑い時期に上から大量に押し寄せてくる輻射熱に対して、ほとんど影響を受けなくすることが可能となります。

また、直接紫外線を受けない場所に使用するので劣化せず、メンテナンスフリーです。

更に、ランニングコストを一切必要としません。

ということは、エネルギーを使用しないということでもあるので、温暖化の抑制にもつながります。

新築はもちろん、既存の建物に施工することも可能です。

 

18)工場や倉庫等の労働環境改善・熱中症対策・CO2削減にも

温暖化による気温上昇で暑さが厳しさを増し、悪化する夏場の労働環境によって、熱中症のリスクも高まります。

それらを改善、防止するとなると、多額の設備投資やランニングコストがかかることでしょう。

また、冷房使用の機会が増えれば増えるほど、CO2、つまりは温室効果ガスの排出量も増えます。

何故なら、日本の電気の75%程度は火力発電でつくられており、しかも火力発電のエネルギー効率は37%程度に過ぎないからです。

高性能遮熱材を屋根面に施工すれば、建物内の温度上昇を大幅に抑制出来ます。

それによって、冷房の設備投資規模やランニングコストが大幅に軽減出来ます。

また、ランニングコストの軽減は、消費エネルギーの削減でもあり、CO2の排出抑制にもなります。

もちろん、工場や倉庫に限らず、店舗、事務所、畜舎など、あらゆる建物で、同様のことが言えます。

 

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